明日は来る - レ・ミゼラブルを観て

 パリオリンピックは(いつ開催して、まだ続いている?)よく状況を分かってない自分ですが

どうやらフランス革命に関わる演出があったとかなかったとかで

我が家のネ申(妻)が興奮しながら「久々にレ・ミゼラブルを観たい」とのことで

自分も久々に映画「レ・ミゼラブル」を鑑賞させて頂きました。


前世の事ではありますが、

もともと「レ・ミゼラブル」が大好きすぎて、日本でのミュージカルだけでなく

海外含め、何度も舞台を観させて頂く機会があり、映画も何度も何度も観ており

オープニングの音楽だけで「パブロフのイヌ」の条件反射ばりに号泣してしまうような自分です。


ですが、中学の頃、さまざまな文学作品をかたっぱしから読むんで過ごしていた自分が

唯一、なぜだか避けていたのが、レ・ミゼラブルでした。


おそらく、日本語タイトル「ああ無情」が暗いオーラを出しすぎていて、

本を手にするのを避けていたのかもしれません(笑)。


でもこの作品は、歳を取るほどに、

体験が積むごとに、スルメのような味わいを感じられるようになる。

(ファンのみなさまには失礼な表現で申し訳ございません)

※ちなみに、一部の仏教の戒律では、踊りや音楽を楽しむこと禁じられており

欲にまみれた大変お恥ずかしい身です。


まだご覧になった事がない方は、ぜひ一度オススメをしますが
(映画版については賛否両論あるようですが…)

このストーリーの特徴は

とても「愛」にあふれていることではないかと思います。

土台にはキリスト教の色があるものの、絶対的な善悪ではなく

それぞれの立場のそれぞれの信じる正義を、

それぞれの苦悩の中で描かれており

誰もが人は強くなくまどい苦しむものでありながらも

そして、時に絶望に感じるような悲しいやるせない

現実の厳しさを突きつけながらも

他に善きことを行い生きようとする姿のすばらしさ

誰かを愛することの喜び

そして、どのような切ない別れや苦しいさなかにあっても

希望を夢見ることの素晴らしさを高々と掲げる。


たくさんの大好きな歌詞にあふれていて

ご紹介したいセリフもたくさんあるのですが、

中でも好きなのが

とある、とてもとても切ない別れのシーン。

愛するけれど、想いはかなわない相手をかばおうとして

代りに怪我をしてしまい、

その痛みと苦しみのなか、雨にまで打たれ

死が迫ってくる中で

大好きだけれど、でも想いが届かない人に看取られながら

その人に向かって語る最期のセリフ


Don't you fret... I don't feel any pain

くよくよしないで… もう何も痛みを感じないから

A little fail of rain can hardly hurt me now...

もう雨はつらくないの…

And rain will make the flowers grow

だって雨は…花を育てるんだから…


そういって最期を迎えるシーン。

ダメです。これを書いていても視界が歪みます😭。

生きるのは、切ないものですね。


でも、なにより大好きで救われるのは、

ミュージカル(映画ともに)最後のセリフである

"Tomorrow comes!" 「明日は来る!」

とても、救われる、大好きなシーンです。


フランス革命でも、倒される立場、倒す立場、その間に悩む立場、

冷ややかに傍観する立場、脇から批判する立場、混乱を利用する立場…。

実に様々な立場と、その人なりの背景と、考えとがありながらも、

なにより「生きよう」という意思がある。


現代も、様々な声や主張や、

時に様々な「一方的な意見や非難」に溢れ

SNSなどで、それが目につきやすい時代かもしれませんが、

いずれにおいても、恐らく多くの人が

よりよき明日を期待したいし、

より幸せに生きたいと願っている。


希望さえあれば、生きられるのだ。

そして、必ず明日は来るのだ。


改めて、素晴らしい作品を有難うございました。

有り難いことに歴史的な名作はお安く電子書籍でも読ませて頂けるので、

50歳になってようやく原作も読ませて頂こうと思います。

今日もお付き合いくださり、有難うございました🙏


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