悲しいニュースを耳にして、つらくなる。どうしたら? - 龍光ブログ

先月の都留文科大学「キャリア形成」授業にて

将来のキャリアを夢見て悩む学生さん達を前に

無職の人間ながらお話させて頂く機会がありました。


有難い事に、実にたくさんの質問を頂き、

「あくまで無職のハゲアタマの戯言という前提で」

全てにお戻しさせて頂き、ここではその一部をご紹介させてくださませ。

今日のご質問は

「悲しいニュースを耳にして、つらくなる。どうしたら?」

というものです。

もし何かのお役にたてれば、有難きことです。


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■Mさんからのご質問

自分の周りで起きたことはもちろんなのですが、
知人や世間の悲しいニュースや良くないニュースを耳にした際、
過敏に反応してしまい自分に関係がなくとも必要以上につらくなることがあります。
情報社会でこのような人が増えているといいますが、
この話題についてのお考えを伺いたいです。


■自分からのお答え

Mさん、ご質問有難うございます。
Mさんは、心が純粋で優しい方なのでしょうね。
だから、自分に関係がないニュースにも反応してしまう。
それは、素晴らしい心を持っているからと、勝手ながら思っています。
その共感できる心を大切にしてあげてください。

一方で、少し冷めた見方をしますが、
SNSの会社も、ニュースサイトも、
世界中の秀才を集めて、多額の給料を払って
「いかに注目してもらい、いかに長く自分のページを見てもらえるか」
の技術を成長させてます。
なぜなら、長く見てもらえれるほど、多く見てもらえるほど、
その会社の売上が伸びるからです。広告収益などで。

いわば、必要以上に、
Mさんの時間や感情を奪おうと必死に技術を磨いている秀才たちの会社に、
Mさんの大切な人生の時間や、
限りある感情のエネルギーまで奪われていると言えます。

先方の会社も悪意があるわけではありません。
純粋に売上を伸ばしたいのです。
もっと見てもらいたいのです。

そのように人工知能を育てた結果、
人工知能は人間が「より喰いついて見る」画像やニュースを選びます。
それは大概にして、戦争でのショッキングな映像や画像やニュースです。
それはフェイクでなく事実そのものではあるものの、
よりショッキングに見せるように
「工夫されている情報のパッケージ」
とも言えます。

大切な事は、ネットのニュースにならないところでも、
日本においても、世界の様々なところにおいても、
小さな悲しい悲劇はいくらでもある。
そして、
心あたたまる素敵なニュースもたくさんある
(それらはあまり食いついて見てもらえないので、
人工知能は我々の見えるところに押し出さないのですが)。

少し冷めた見方ですが、
こういった実体があるということを、知っても良いかもしれません。

事実、僕は3月にアメリカ最大のホームレスタウンに行きましたが(スキッド・ロウ)、
その土地のニュースもたまに出ますが、
こでの惨状は、すぐに戦争のニュースに上書きされます。
ウクライナの戦況も、ガザの戦況にすぐ上書きされます。
そのように
「よりショッキングなものを、つぎつぎと上書きしながら、
次々を我々の目につくようにしている」
のが、善意の元に作られた我々のメディアだという事です。

繰り返しますが、そのニュースでは目につかないけど困っている方は、
都留市の街にだっていらっしゃるでしょう。

オススメは「必要以上にニュースを見ない」事です。

TikTokやYouTubeをひたすらダラダラ観てしまうのと、
ショッキングなニュースを次々観てしまうのは、
脳の同じ仕組みが起こしていると考えてます(ドーパミン)。
人はショッキングなニュースを求めるものなのです。
いわば、中毒にさせられます。
なので、離れなければなりません。

それよりも、
「今の自分の時間」という自分しか持っていないもの、
自分が今唯一しっかりとコントロールできる事に意識を取り戻しましょう。

悲惨なニュースの事に心痛める共感できる心は、
今眼の前で何か力になれるかもしれない
家族や大切な人やお友達や街の人に向けて行きましょう。
もしくは、悲しいニュースで少し寂しげな顔をしてしまう事があるようなら、
今見えるキレイな景色や食べられる有難い食事や、
安心して住める環境に感謝して、
少しでも笑顔をもって過ごしましょう。

悲しげな顔より、笑顔でいるだけで、他の人を少しホッコリさせる、
プラスのエネルギーを発してくれます。

ニュースを見るなとは言いませんが、
それはニュースサイトの売上を増やしているだけで、
Mさんの貴重な時間を売り払っているだけかもしれません。

誰かを想いやれる素晴らしい心を、他のだれでもなく、
まずご自身の幸せの為に使ってくださいませ。
そうすれば、よりMさんの周りには幸せを感じる人が増えて、
悲しいニュースに対しても、
周りの人と支え合って生き延びられるような
素晴らしい心と人格が育っていくと信じております。
それは、とても楽しみでハッピーな未来じゃないでしょうか。
楽しみにしています。

龍光


■Mさんからのお返事

素晴らしいご返信ありがとうございます。

自分の頭の中では思いつきもしない素敵なお考えを聞いて、気が楽になりました。


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以上です。

ご笑覧くださり、有難うございます。


未来を担う若者を前にして、つい「オレンジじじい」の自分は張り切ってしまい、

求められてないかもしれない以上にお戻しさせて頂いてしまうのですが、

このようなやりとりが、全60件ほどあります。

またポツポツとご紹介させてくださいませ。


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