希望の灯り ~ Smile (スマイル)

「自分の前世(得度前)について語るのは問われた時だけ。

自らは、一度死んだ人間(前世の自分)の話をするものではない」


とはしていましたが、今日は、少しだけ、前世のお話し。


研究者を目指していながら、ひょんなことからインターネットに目覚めて、

なんとなく「勉強できそう」と選んだ新卒入社の大手IT企業。

その500名ほどの新卒の仲間の一人として出会ったのが、

すでに23年の長きにわたり親友の

永田ジョージでした。



彼の家に呼んでもらい、遊びに行くと、彼が突然ピアノを弾き始める。

なんだ、こいつ、ピアノうまいじゃないか。

しかも、どんなリクエストにも、即興で心地よいアレンジで音楽を奏でる。

なんなんだこいつは。ルックスもいいし、笑顔も素敵だし、なんだかスゴいじゃないか。


多分、当時「プロになれるんじゃ?」と浅はかな発言を

彼に投げかけた自分がいたのであろう事を思うと、

そいつをトイレに自分の💩とともに、10回ほど流しさってやりたい😂。


おおよそ大手企業の新卒サラリーマンとして、似つかわしくない人物だなぁ。


彼のことをそう思って眺めていたら、

気づけば自分が、その会社を5ヶ月で去ることに。


その後、彼はサラリーマンをしながらもピアノ演奏の活動を続けてましたが、

12年後の2012年に、突如サラリーマンを辞めて

「旅するピアニスト」として生きていくことに決めました。


そのいきさつは、

彼のブログ「とある理由でピアニストになって7年半」のブログでご覧いただけます。


2011年の震災後、安定した生活や生命すら保証されないことを感じ、

会社員とミュージシャンの両方の生活を更に1年ほど続けつつ自問した結果が、独立でした。

(彼のブログより)


30台半ばでの、「プロ」ピアニストとしての独立。


「プロ」といっても、最初はゼロからスタートなワケで、

お客さんが入らないコンサートもあれば、

そもそも演奏を披露できる機会すら、なかなかやってこない

経済的にはもちろん、精神的に苦しい時代もあったことでしょう。


でも、昨夜の彼は、

渋谷セルリアンタワーにあるJZ Bratという大きなライブハウスで

満員のお客様に囲まれて、素晴らしいバンドメンバーの皆様と、

会場いっぱいに感動を広げ、時に涙を流す人もいる感動で包む。

そんな姿でした。


すでに「恒例」となった「渋谷JZ Brat 永田ジョージ・バースデーライブ」は、

遠い所からも彼のファンが駆けつける人気イベントになっております。

左より永田ジョージ、ボーカルJoelleさん、ドラムDanielさん、ベース コモブチさん



ボーカルのJoelleさんの染み入るような美しい優しい歌声はじめ、

バンドメンバーの素晴らしい演奏はもちろんなのですが、

何より彼のライブが素敵なのは

得も言われぬあたたかさに満ちている

からなのだと思っています。


彼は、311の震災のあと、多くの人がうつむきがちになり、

心をどこにもっていけばいいか苦しんでいる時、

少しでも誰かの心に灯りをともせれば、

とオンラインで無料でライブの演奏をし続けてくれました。


今年の能登の地震のときにも、

すぐに心あたたまる曲をネット上で誰でも聴ける形で降り注いでくれました。

今も彼のX(twitter)では、毎日のように、

とても幸せにあふれる音楽を、

だれにも手に入る形でとどけてくれています。


彼は、そういうヤツなのです。


つねに、さりげないあたたかさで、

誰かのための心に灯をともしてくれる。

自分への見返りを求めるどころか、

自分のモノを置き去っていても気づかぬくらい

ただ、純粋なキモチで。

そして、なにより、本人もとても楽しそうに。


昨年の真夏の四国お遍路を歩いていたときも、

暑さでへこたれそうな僕を応援してくれるためだけに

突如サプライズとして高知まで脚を運び、

僕の高知での講演会でも演奏も披露してくれて、

その後一緒に歩きにも付き合ってくれました。


それぞれの奥さんからは

「ウチのダンナたちは、家をあけて、ほっつき歩いている」

と、それぞれお叱りを頂戴しながらでしたが😂



彼のライブの「あたたかさ」は、

そんな彼の「心のあたたかさ」から生まれている。

そう、思うのです。


彼のライブがあたたかさに満ちているのは、

彼のあたたかな心が音楽にも表れ、

共演する方々も、彼のあたたかさと共鳴する素晴らしい方々が集まり、

お客さんも、あたたかなキモチでそのライブを楽しみに来る方々に溢れ、

だからこそ、会場の空間が、とてもあたたかなおだやかなものに変わるのだろう。

そう、思っております。


そんな彼のバースデーライブには、

前世(得度前)はちょくちょく行かせてもらっており

今年も行きたいキモチもある。

けれど、自分が持つお金は、自分の欲などに使わず

誰か困っている人にとっておく生き方をしたいのだった。

自分はひとり静かに座り、

ただ、彼のライブの成功とバースデーのお祝いを念じさせてもらえるだけで

それで十分有難い。


そんな僕を見抜いてか、

彼が「ライブ、1席、寄進させてよ」と

彼のバースデーに、彼のライブのチケットを彼からプレゼントを頂いてしまう。

そうして、参加させて頂いたのが昨晩の彼のライブでした。

(実は自分のカレンダーには、何も予定が無いながらも、

あさましい欲の表れなのか

「ジョージバースデーライブ」と予約を入れ、

ブロックしていたのですが😂)


さんざん苦しんで、悩んで、

「誰かのためだけで生きていこう」と決めて

ハゲアタマになり1年ちょっと。


とはいえ、誰からもご相談も頂くことがなく、

誰からも求められることもなく、

誰へのお役になどたつ機会がなく、

ただ、家の掃除や散歩中のゴミ拾いくらいしか

できない苦しい日々の時。


彼が毎朝のようにX上で発信する、

彼のカワイイお嬢ちゃんを膝に載せてにこやかに演奏する姿は、

僕にとっての"希望の灯り"でした。



その演奏をしたからと言って、お金が手に入るワケでもない。

でも、彼が、心から楽しんで、

そして「誰かのため」なんておこがましさすらなく

ただ純粋なあたたかな心で奏でられる音や

それを楽しむ彼とそのお嬢ちゃんの笑顔が、

こころにおだやかに、あたたく自分の心に響いてくる。


「あぁ、これでいいんだ。

彼だって、

誰からも演奏を求められない日々も、

たくさん乗り越え続けて来たのだろう。

今だってそういう不安もあるのだろう。

でも、「誰かのために」なんて肩肘はらずとも

ただ純粋に誰かのことを心に想いつつ

彼自身もたのしみつつ、あたたかな心で音楽を奏でる。

その行為が、いま、こうして自分の心に灯りをともしてくれている。

そんな彼のように、

ただ、純粋に誰かに楽しみをもたらそうとする心を

自分の中で灯しつづけ、ときにそれを誰かにも届く所に置いておく。

それだけで、いいのだ。」


そう、勝手に受け取り、勝手に感謝し、勝手に勇気づけられていました。


そんな彼がライブでよく語ってくれるのは

チャーリー・チャップリンの「Smile」という曲の演奏ととも

「鏡をみて、英語発音で「Smile (スマィェ)」と言ってみてください。

この発音をすると、口角が上がって、ニッコリした表情が鏡に写って、

そしてニッコリ顔を見ると、自分もなんだか幸せな気分になるのです」

というお話しです。


「特に何か苦しいときほど、鏡をみて「Smile」と言ってみたら、

すこしでも心があたたかくなるのではないでしょうか」

そう、昨晩も話してくれてました。


あぁ、そうなんだ、それだけでいいんだ。


彼のような、素晴らしい演奏ができなくたって、

僕らは、ただ、ニッコリしてみるだけで、

自分も少しほがらかなキモチになり

それを見た、見知らぬ誰かも、すこし心あたたまる思いが心に生まれ、

知らない所で誰かの心に灯りを灯せる。


僕らは、誰だって、

だれかの心に灯りをともして生きていける存在なのだ。


大きなホールでたくさんのお客さんを幸せにすることができなくたって、

通りすがりの誰かにニッコリ「おはようございます」と声がけするだけだって、

その人の心をすこしほがらかにかえるかもしれず、

誰かの役にたてているのかもしれない。


規模とかインパクトに憧れちゃうけれど、

それは悪いことなんかじゃないけど、

僕らみんなが、ただ、Smileひとつで、

たった一人かもしれないけれど、

だれかの心に灯りをともせることだってできるんだ。

なんて素敵なことじゃないか。


ただ、僕らは「Smile」を自分にいいきかせているだけで、

だれかの心にも「Smile」という希望の灯りをともせる人間になれるんだ。


それだけで、十分に有難いことじゃないか。

これで、いいんだ。


時に不安が生まれる時にも、そんな風に僕の心に希望の灯りをともして

安心させてくれるのが

永田ジョージの「素敵な音楽と、それ以上のあたたかさのSmile」の発信です。

そんなことを、僕に教えてくれているのが、彼の生き様です。


あらためて、ジョージ、お誕生日おめでとう。

でも、それ以上に、その存在に有難う。


そして、昨晩ご一緒させて頂いた、ジョージのお父さんお母さん、

さらにはそのご先祖のみなさま、

会場にこれたかたもこれなかったかたも、彼を愛し支える多くのファンのみなさま、

素晴らしい歌声で彼の誕生日に花を添えてくれたボーカルのJoelleさん、

身体にあたたかく響くベースや心をワクワクさせてくれるビートを刻む

ベースのコモブチさん、ドラムのDanielさん、

そして10年にもわたり彼のバースデーライブを支えてくださっているJZ Bratのスタッフのみなさん

それぞれに、有難うございます、と勝手ながらお伝えさせてくださいませ。


今日も、一日、おだやかでおもしろき時間に溢れさせていただけそうです。


お付き合いいただいた皆様も、大変有難うございました。


最後に、彼の演奏するチャーリー・チャップリン Smile をお度どけさせてくださいませ。
















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